預金する

預金

一万円札100枚の束、ピン札でだいたい厚さ1cm。これが100,000,000束です。
いちおくたば。
「100兆円の基礎知識」でもいろいろ検討しましたが、保管するにはかなりの広さのスペースが必要です。

家に置いておくのはやはり心配。預金することにしました。
むき出しというわけにもいかないので、入れ物を購入することに。ほら、よく刑事もののドラマなんかで出てくるジュラルミンのケース。あれなら、火事に遭遇しても心配ありません。たぶん。
1億円収めることができるジュラルミンケース、100兆円分となると、100,000個必要です。

ケースはひとつだいたい67,000円〜80,000円くらいだそうなので、これを10万個買うとなると8,000,000,000円の出費が予想されます。 80億円です。
まあ、多少の出費はいたし方ありません。

ジュラルミンケースにお札を詰め終わったとして、これをどうやって持ち運ぶかが問題になります。
4人家族が両手にひとつずつケースを持ち、家から徒歩20分のところにある駅前の銀行まで運んだとして、12500回往復しなければなりません。
往復ピッタリ40分と考えて、全部運び終わるまでに500000分かかります。

約347年と2ヶ月です。

孫の代まで休まず運びつづけても、まだ半分も運べていないことになります。
人生ってなんなんでしょう。

全部1万円札で

インフレ話もお笑いごとではなくなってますよね。こういうハナシはうちみたいなサイトの中の妄想話だけにしてほしいもんです。
ジンバブエになぜ超インフレは起こったのか

この原稿を最初に書いた2001年当初は、お金の流れがこんなにおかしくなるなんて思ってもみなかったんですけど、規格外のインフレデフレも、笑い話の中だけのことじゃなくなってきてますよね。
なんて考えても仕方がないか・・・。

気を取り直して、参りましょう。
2007年の年末、日本銀行が把握しているお札(銀行や一般家庭や企業にあるお札)の枚数は約136億枚、81.3兆円にもなるそうです。日本で流通しているお札は全部でどれくらいですか?
と、いうことは・・・100兆円を手に入れるということは、日本中に現存するお札を全て手に入れ、さらにもうちょっと印刷してもらわないとならない、ということになります。

銀行に預金した後、すぐに「100兆円おろします。全部一万円札で」って言ったら、大変なことになります。
日本中から一万円札が消えることに・・・。さらに、ちょっと足りないので、20兆円分くらい刷ってもらわないとならなくなります。ええと大蔵省ってもう無いから、国立印刷局っていうところがお札の管理をしているのかな。
で、刷ってもらって100兆円揃ったところで、また銀行に全部戻したら、お札が余ってインフレ状態に陥る可能性がありそうです。

2001年2月作成 2008年11月加筆